情報と工夫で何とかやってみる(妥協点を見出す)ブログ

情報と工夫で何とかやってきた備忘録です。同じ悩みを抱えている人がいると思い、情報共有しようと思った次第です(尤も、このブログに辿り着いた時点でもう解決していると思いますが…)

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決算書を読むシリーズ#2

今回はざっくりですが、損益分岐点を計算しようと思います。青色申告決算書の「売上高」と「売上原価(「売れた商品」の仕入などにかかった費用)」、「経費」の金額を使います。


売上から売上原価を差し引くと粗利益になります。例えば、1000の売上があったとして、それにかかった仕入などの費用(売上原価)が250だったとした場合、750の粗利益があったということになります。
粗利益=「売上高」-「売上原価」
そして、粗利益の割合はというと、1000売って750の利益があったので、750÷1000×100=75%になります。売上の75%が粗利益になるということですね。
粗利益率(%)=粗利益÷売上高×100

次に、青色申告決算書の経費の欄は、いろんな経費が記載されておりますが、こちらは概ねですが、いくら売れようと、関係なくかかってくる費用だと思います。そこで、各経費は、年によって変動するものの、売上に対しては関係なく発生してしまうので、「固定費」というものにしてしまいます。そして、粗利益でこの固定費を賄うことができれば、事業が赤字にならない、つまり、損益が赤字から黒字になります、ということで、これが損益分岐点になります。計算式は以下です。
損益分岐点=固定費÷粗利益

 例えば、家賃などの売上に関係なくかかる費用(固定費)が600だとしたら、600÷75%で800の売上高が損益分岐点となります。念のため、検算しましょう。
800の売上がありました。この内75%が粗利益になるので、800×75%=600。この数字、固定費と一致しますね。なので、売上が800を超えれば黒字になる、ということになります。

尤も、個人事業主さまの場合は、企業と異なり、事業主さまの給料が上記の「経費」の中に入っていません。また、借入金などの返済もあるでしょう。ということで、固定費にはこれらを加えます。
固定費=家賃などの売上に関係なくかかる費用(経費の欄の金額)+事業主さまの給料分+借入金

 例えば、給料分を250として、借入金が50あったとした場合、売上に関係なく必要となる費用は、600+250+50=900になります。これを75%で割ると、1200になります。当然ですが、先ほどの800より増えてますね。このようにして、先ずは簡単ですが、売上高の目標を立てられることになります。

このほか、これらを使って簡単なシミュレーションもできるかと思います。例えば、固定費が概ね年間384万円かかりそうだとします。そして粗利益率が80%だとした場合、損益分岐点は、384万円÷80%=480万円の売上高となります。これを月に換算すると、÷12で、毎月40万円の売上が必要ということが分かります。一方で、現実には最近、月30万円程度の売上だったとします。すると、毎月10万円の赤字になり、年で120万円の赤字になることが推測できます。このとき、事業主さまの現金資産が120万円以上あれば、1年はなんとか持ちこたえられるということになります。

いかがでしょうか? あくまでもざっくりとした損益分岐点でありシミュレーションですが、指標を得ると、いろいろ見えてくるかと思いますので、役立ててみてください。なお、損益分岐点の説明は以下に丁寧に紹介されております。
http://asai-tax.jp/blog/2013/03/%e5%80%8b%e4%ba%ba%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e4%b8%bb%e3%81%ae%e6%90%8d%e7%9b%8a%e5%88%86%e5%b2%90%e7%82%b9%e5%a3%b2%e4%b8%8a/
https://landgather.com/grossprofit