情報と工夫で何とかやってみる(妥協点を見出す)ブログ

情報と工夫で何とかやってきた備忘録です。同じ悩みを抱えている人がいると思い、情報共有しようと思った次第です(尤も、このブログに辿り着いた時点でもう解決していると思いますが…)

情報と工夫で何とかやってきた備忘録です。同じ悩みを抱えている人がいると思い、情報共有しようと思った次第です。(尤も、このブログに辿り着いた時点では、もう解決されていると思いますが…)

決算書を読むシリーズ#3

今回は売掛金をみていきます。売掛金は「ツケで売り上げたもの」で、将来はお金に変わるものであり、現金と同じ「資産」になります。


売掛金は、このシリーズ第一回の元入金とともに、貸借対照表に記載されています。ということは、売掛金と元入金、関係があります。ざっくりですが、元入金は、「資産」-「負債」で計算できますので、売掛金という資産の額が大きいと自然、元入金の額も大きいということになり、元入金の額が黒字であれば、経営状態はいい、ということになります。

でも実はこれ、計算上のものであり、計算上ということは、恐ろしいことですが、作れてしまうということになります。例えば、銀行から融資を得られるよう、経営状態が良いように見せるべく、元入金の数字を良くする、そのために売掛金を増やす(架空の売上を計上する)、ということができてしまうわけです。売掛金は現金でないため、現金残高と一致させる必要がないため、言葉が悪いですが、「数字が作りやすい」のです。でもこれ、使い古された方法(粉飾決算です)で、銀行は簡単に見抜いてきますので、決してしないでください。

では、話を本論に戻し、売掛金を見ていきましょう。売掛金(売上債権)がどのくらいの期間で回収できているかを探ってみます。計算式は以下です。
売上債権回転期間売掛金÷平均月商
例えば、売掛金が200あり、平均月商が150の場合は、売上債権回転期間は200÷150=1.3カ月、平均月商が100の場合は200÷100=2カ月となります。当然ですが、短い方が良いということになります。
そして、もし、平均月商が同じで、この期間が通常より長くなっている場合は、月商が同じなのにも関わらず、売掛金が増えているということなので、もしかすると、通常発生する売掛金とは別に、回収見込みのない売掛金がずっと残っているのかもしれません。こうしたものが残っていると、会社の業績を表すしっかりした指標である「元入金」があやふやなものになってしまい、何を信じていいのか分からなくなってしまいます。なので、回収見込みのない売掛金をしっかり見極めていきましょう。なお、回収不能売掛金は経費に算入できます。経費に算入できれば、「元入金」は本来の役割を取り戻せますので、しっかり算入しましょう。詳細は、以下に丁寧に記載されております。
https://www.sumoviva.jp/trend-tips/20151106_444.html